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執筆者の写真なかさま

ニート仲間がガンになったので大阪の神社まで治癒祈願をしに行った話 旅行記2

5月16日(月)

車中泊で蚊と格闘し、あまり眠れないまま早朝に目が覚める。


消灯後、深夜に3人で「まだ車内に蚊がいるぞ!」と数回起きては蚊を叩き潰す作業をしたため、睡眠時間があまり取れておらずこれからもうちょい寝るつもりでいたのだが。


何故か朝から元気なアウターさんが「おい・・・もうそろそろ7時だぞ」と、まるで時間が押しているかのような体で言ってくるので起きる。


いやいや早いだろ。制限時間あるわけじゃないんだからゆっくりでもいいんじゃないか。


トイレが併設されてる駐車場なので、とりあえず顔を洗ったりする。



一番蚊を気にしていたと思われたアウターさんだったが朝が来たらやたら元気で、

なんだか変な音声が流れる謎の音源のラジオ体操までしている。


アウターさんの行動は全く意図が読み取れないときがよくあるので、

これはツッコミ待ちのボケなのか、普段から意外と規則正しく生活している様子の現れなのかわからず俺もノナカシも困惑するしかないのである。




ひとまず朝食に昨日スーパーで買っておいたパンを食べたり、

持ってきておいたバーナーセットでお湯を沸かしてスープを飲んだりした。


朝は涼しくひんやりしていた。



今日は寄り道をしながら大阪を目指す。


最終目的地は大阪の石切神社だけど、ノナカシが事前にリサーチしておいてくれたので道中で「がん封じ」にご利益があるとされる神社やお寺に何箇所も寄ることになっていた。




・無量寺(愛知県蒲郡市)


まずは車中泊した場所から近く。



来てみるとハッキリとのぼりや看板に「ガン封じ寺」と宣伝文句が書かれていた。

入口付近には「ガン封じ絵馬」もたくさん下がっていて、家族や親戚のガン治癒祈願に来る人が多いようだ。


我々が着いたタイミングで観光バスも着いたようで、

じーさんばーさんの団体客が大勢来ていた。


お経やがん封じの法話を無料で聞けるらしいので、

その団体客に混じって聞いていった。


ガンを避けるための具体的な健康法についても解説されていた。

坊さんによれば、食べ合わせについてサンマと大根おろしは実は発がん性物質が出てよろしくないとか。逆にガン対策にいいのはサツマイモだとか。


おそらく特に胃がんや大腸がんの場合の話だろうか。


いろんな話があったけど、全てが正しいかどうかはちょっと疑わしい。

「○○という場合もある」っていう表現を誇張して伝える感じの、テレビ番組と同じような感じだなきっと。


その後、奥の仏像などが置かれた洞窟を見学して回って終了。

がん封じのお守りも買った。



・せんき薬師 西福寺(愛知県稲沢市)


続いて2時間ほど移動し、名古屋のちょっと先まで到達。

田んぼが多い風景の中にあるお寺。



中に入ってみるとのぼり旗がかなりたくさん並んでいる。

これは見た目にも面白いお寺だ。入口前の看板もカラフルな感じでよい。


1箇所目同様、がん封じ寺としての成り立ちや由来はよくわかってないが、

お祈りに来たというよりも観光に来たというような感じだな。


しかしこれらの行いが探検部の実績となることでご利益となり、

結果的にメンバーのがん治癒につながるであろう。


お参りを済ませてここでもお守りを購入。

「がん封じ」関連ばかりになってもなんか重く感じられるので、健康祈願のお守りにした。





移動。

三重県入る手前あたりで給油。


基本的にはずっと移動が続くので退屈しないよう「地名しりとり」をしながら移動した。


ノナカシも日本全国旅をしているが、

レンタルニートでも沖縄や北海道にも行ったので様々な地名に触れてきたはずだ。知識は溜め込んでいるはず。


特に北海道だと「羅臼」とか「丸瀬布」とか「撫牛子」とか出せたのでよかった。


沖縄で印象に残った地名は「保栄茂」(びん)、「喜屋武」(きゃん)、「北谷」(ちゃたん)などだが、ぜんぶ末尾「ん」でしりとりに使えないのが残念。



(ところで自分は埼玉県川越市在住だが、三重県にも「川越」という場所がある)




その後しばらく移動し、奈良県に入る。3箇所目のお寺へ。


奈良県内に入るとなんだか田舎だなーという印象で、

奈良駅にほど近い位置まで来ても道路はあまり混んでいなかった。



・大安寺 (奈良県奈良市)


しかしながらさすが奈良という感じで、

大安寺については庭がとても広く、着いてみてすぐ雰囲気が違うのがわかった。


昔はもっとかなり広い敷地があったらしい。





おみくじの付属品だったか、庭には参拝客が置いていったらしいだるまの置物がいたるところに置いてあった。


広い庭があり、涼しげでとても落ち着く雰囲気。

やっぱりパワースポット的な意味ではこういう場所のほうがご利益がありそう。




その後、銭湯で風呂につかる。

車中泊と移動で疲れもたまるが、やはり風呂に入ると体力が回復した気がする。

内装も広々としていてよかった。


休憩所のテレビのニュース番組で見たが奈良には「王寺」(おうじ)という駅があるんだな。

東京にも「王子」駅はあるけど、奈良は寺関係の地名が着いた場所が多いみたい。




夜の買い出しはローカルスーパーらしい「ラ・ムー」へ。

かなり安い惣菜もたくさん置いてあったのでこの旅にはありがたい。



大食いのアウターさんがなにやら容器の直径が40cmぐらいあるでかいピザを買ってたが、でかすぎて電子レンジに入らない様子だった。


そこでビニール袋に小分けして温める「袋ピザ」作戦を提案しておいた。

どうやら上手くいったらしい。



アウターさんのこういう、「買ってその場で食べる」という前提の中でこんなでかい容器のピザを買うのにためらいが無いのがいい。


普通の大人だったら持ち運びとか、容器の処理のめんどくささとかで立ち止まってしまうが、彼にはそれがない。その程度の問題は無視できるレベルの小さなことなんだなということを教えてくれる。


割引弁当でお得に夕食ができました。





その後、前日の車中泊の蒸し暑さと蚊との格闘の件からネカフェ泊案と車中泊案に割れた。


しかし自分としては合流のめんどくささや、前日に比べ気温が下がっていることなどから「蚊対策をした上でもう一度車中泊にチャレンジ」を提案した。


せっかく3人で来ているので車内でニコ生とかももうちょっとしたい。

大阪までもう5kmほどで着く道の駅で車中泊をすることになった。



自分の実感だが体力の消耗はそれほどではなかったし、

涼しい気温だったこともあり、結果的にはよく眠れたと思う。


場所の問題か、1日目が雨上がりだったせいか、今度は蚊の問題は全くなかった。



つづく

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